第1章

 


 

 小石に車椅子の車輪を取られ、レイがその上から転がり落ちた。

 

 本来なら腹立たしい出来事であるはずなのに、その日、レイはそのことを神に感謝した。

 

「だ、大丈夫ですか?!」

 

 街の大通り。

 無様に地面に転がる自分。

 遠巻きに見ているだけの通行人。

 

 ───────彼だけが、レイに手を差し伸べた。

 

 若い男。きちんとした身なり。

 

「ご、ごめんレイ! け、怪我はないッ?」

 

 車椅子を押していた、レイの姉・ジョセフィーヌが、続いて少女の傍らにしゃがみ込んだ。

 

「さ…………とにかく、この手に掴まって」

 

 レイの目の前に差し出された、親切な若者の手の平。

 それを見て、彼女は寂しそうに微笑んで、言った。

 

「すいません。わたし…………手が、ないんです」

 

 

 

 

 

 

 

 レイには両腕、両脚がない。

 

 腕は肩から少し先のあたりから、足は膝のちょっと上のあたりで、それぞれ切断されていた。

 生まれつきのものでも、病気のせいでも、事故の為でもない。

 

 僅か16歳の少女がこんな姿になったのも、1年前のある事件がきっかけだった。

 彼女達の村を襲った、山賊達。

 男達は老人、少年も含めて皆殺しにされ、レイが恋慕の情を寄せていた年上の青年は、彼女が見ている前で目玉を抉られ、男根を切り取られ、その他あらゆる末端部分を切り刻まれた上で殺された。女達は、少女も含めて全員が山の洞窟にある連中のアジトに連れ去られ、そこで犯された。レイも、そして1歳年上の姉、ジョセフィーヌも、まだ処女だった。姉は、妹をかばって先に貫かれ、そしてその横でレイも破瓜の血を流したのだ。膣奥に注がれる、汚らわしい山賊達の精。女達は子宮の隅々までを、憎い男達の子種によって満たされ、そのうち何人かは当然の結果として妊娠した。中には、処女を破られたと同時に焼けた塩で顔半分を焼かれたり、乳房を片方抉られたりした悲惨な少女もいた。全員、同じ村で育った幼なじみだ。姉のジョセフィーヌなどは、山賊達の邪悪な遊び心を、下腹部に刻み込まれた。

 

『精液便所』

 

 ジョセフィーヌの身体に刻印された、この残酷な刺青は一生消えない。

 もしこの先、レイの姉が誰かを好きになって、閨(ねや)を供にすることがあったなら、交わるたびに彼女はその相手に、その屈辱的な文字を晒さなくてはならないのだ。

 

 ある日、山賊達の穴奴隷となっていた村の少女達のうち、五人が脱走した。その中には、ジョセフィーヌも入っていた。脱走する少し前、姉はレイに、一緒に行こうと強く誘ったが、彼女はそれを拒絶した。

 

「だ、ダメよ、姉さん! 逃げられっこない! み、見たでしょう? 村の男の人達を、あの連中がどんな残酷なやり方で殺していったか。無理、抜け出せっこないよ…………死んじゃうよりは、まだ、あいつらのオモチャになっていた方が…………」
「それじゃあ、わたし達死ぬまで奴隷よ。それじゃ、ダメなの………」

 

 ジョセフィーヌは、脱出の段取りと待ち合わせの場所、時間を教えてくれていたが、結局レイは行かなかった。

 怖かったのだ。

 姉を裏切った。

 自分の命かわいさに、今となってはたった1人となった肉親を──────

 

 だから、レイは、今の自分のこの無惨な姿は、神様が下した天罰なのだと受け止めていた。

 色々あったようだが、とにかくジョセフィーヌ達5人は、無事逃げおおせたらしかった。

 どうも、山賊団の首領、その息子の1人が、脱走の手引きをしていたようだ。

 

 誰かが、見せしめにこの娘達を全員殺してしまおう、と言ったが、首領は首を縦には振らなかった。

 それよりも、これ以上の脱走者が出ることの危険性の方をより大きいと見た。

 もともと『その予定』だったらしいが、彼はそれを前倒しに実行する。

 

 かくしてレイ達、残った村の娘達は、街の奴隷商人に売り飛ばされた。

 娘達はそれぞれ別の業者に引き取られていき、2度と会うことはなかった。

 

 レイを買い取った業者は…………人体改造奴隷の専門家。

 

 顧客の需要にあわせ、年端もいかぬ少年少女を、思う様切り刻み、改造するのが仕事だ。

 

 レイは全裸のまま台の上に乗せられ、皮のベルトで手足を固く拘束された。

 何をされるのかは聞かされていない。

 周囲には、医者のような人々に混じって、顔に仮面をつけ、下半身を向き出しにした男達が並んでいる。

「この少女がそうかね」

「山賊達の使い古しとは、とても思えぬ…………清純そのものじゃないか」

「麻酔は使いませんが、先ほど彼女には数種の薬草を煎じたものを飲ませてあります。すぐに処置いたしますし、なんといっても我々はこの手の処置に慣れておりますので………」

「猿ぐつわをさせるのかね?」

「いえ…………叫び声が聞こえないと、以前お客様からクレームがありましたので、それはいたしません。とはいえ──────舌を噛みきられるのもうまくありませんので、これを取りつけます」

 

(な、何? 何…………)

 

 複数の針金でできた奇妙な金具が彼女の口に填められる。

 

 がしゃん!

 

「あがぁっ………ッ!」

 

 それはレイの口を、強制的に開かせ、そのまま固定した。

「おお………」

「もともと、フェラチオをさせる際、女が殿方のイチモツを噛みきらないよう作られたものでございます。見た目よりよほど頑丈にできておりまして、力学的には川辺の鰐の咬合力(こうごうりょく)にも耐えるとのことです。では………」

 

 ずぶっ、ブチチッ

 

「あッ、あガぁアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア──────ッッッッッ!!!!!

 

 刃物の先が、レイの右腕の上腕部分を、ブチブチと切り裂きはじめた。

 肉にめり込んだ先端を捻り、強引に押し込み、神経をズタズタにし、血管を破砕し………

 ゴリュ、ゴリュ、と骨まで削りながら、鮮やかな手つきで少女の右腕を切り離していく。

 

 生まれてこの方、彼女はこれほど大声で叫んだ事はなかった。

 山賊達に処女を奪われた時でさえだ。

 レイの、大きく開かれたまま固定された両脚の間から、ぷしゅぅううっと尿が迸った。

 周囲の、下半身を晒した仮面の男達は、興奮した様子でごしごしペニスを擦っている。

 とうとう、完全に右腕が胴から切り離された時、

「うっ」

 という声とともに、うち1人が握っていた肉棒から白濁液を放ち、それは少女の左の乳房に命中した。

 その頃には叫び声もやみ、レイは白目をむいて気絶していた。

 

 一旦休憩がおかれ、右腕の切断面の応急処置が終わったところで、気付け薬を嗅がされ、無理矢理意識を覚醒されたれたレイは、次に左足を切断された。そして右足────────最後に左腕だ。

 

 『客』達が放った精液と、自身の返り血で全身をどろどろに濡らし、とうとうレイは達磨にされた。

 

 


 

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