第十四章

 

   


 四人の男達は、何とか立ち上がってその場を立ち去った。

 

 純は、自分と麗香の身体をウェットティッシュで拭いた後、彼女の衣服を紙袋にいれる。

 そして、用意してあったローブを裸の上から着込むと、彼女にも同じように着せ、その尿と精液の臭いで溢れた寝室を後にした。

 

 靴を履いて部屋を出ると、廊下の向こうで一郎が待っていた。

 

「あ、山泉くん、お疲れ」

「はい、あんまり疲れてはいませんけれど」
 純はにっこり微笑んだ。
 麗香は、一郎には目を向けず、純にしがみついたまま歩いていた。
 一郎が2人を隣のスイートへと案内する。

 
「鮮やかな手並みってやつだね」
 煙草に火をつけた一郎が、純に言った。
「ええ、といっても、先生の用意した台本ほぼそのままでしたけれど………。じゃあ、わたし、彼女連れてシャワー浴びてきますから、先に寝室で用意の方、お願いします」
「うん。じゃあ、後で」
 一郎が寝室へと去り、純は麗香を連れて、バスルームへと向かった。

 

 

 
 シャアアアアア………

 
 精臭にまみれた2人の裸体が、気持ちよい温水の飛沫によって洗い流されていく。
「あの子、貴女のカレシ?」
 麗香の乳房を優しく揉み洗いながら、純が尋ねた。
「う、うん」
 俯いたまま、麗香。
「でも、あんな、怖いタク、はじめて。そ、そりゃ、わたしがやられてるのを見て、怒るのはわかるけど、あんなの………」
「そうね、ちょっと、やりすぎね。きっとあれが、あの子の本性なのよ」
 純の言葉が、麗香の心に突き刺さる。
「い、いつもは、もっと優しくて………」
「で、今夜、その優しさの仮面がはげたのね」
 純の髪をシャンプーで洗いほぐしてやりながら、純。
「…………」
 麗香は、返す言葉もなく、黙ってしまう。
 返す言葉がないのは、彼女自身、そう感じていたからだろう。
 あれが山下拓郎の本当の姿。
 いつか、自分も、彼らのように殴られて………
  

「はい、じゃあ、腰掛けに座って両脚を開いて。中の精液を洗い流すのよ」
 麗香は頷き、純の言う通りにした。
 いつの間にか、この女性を信頼し、頼りにしている自分。
 拓郎を追い返した時も、4人が警察に通報しないように諭していた時も、麗香は純にしがみついて、ただ泣いているだけだった。

 
「はぁうううっ」

 
 シャワーの温水が、秘唇にあてられた。
 純が膣内に指を入れ、男達の精液をぐりぐりと掻きだしていく。
 麗香は足の指を曲げ、肩を震わせながら、その動きに耐えた。
「結構残ってるねぇ…………ま、ペッサリーつけてたし、溶剤も効いてたから、あいつらの劣性遺伝子で貴女が妊娠しちゃう事はないから安心しなさい」
「あ、アンタ…………あぅううっ、んっ、あの時、ケンジ達に、あぅっ………やられてる時、演技、してた?」
「あら、バレちゃった?」

 舌を出して純。
「だってあの子達、チンポ短いし、細いし、それに仮性包茎で、おまけにすぐ『どぴゅっ』でしょう? 一郎さんのチンポくわえ慣れてる身としては、ちょっとねぇ〜。でも、ああやって感じてる声も出してあげないと、男の子、可哀相だから」

「あぅっ、あ、あの、男、うぅううっ…………一郎…………アンタの、ダンナなの?」
 麗香は一番聞きたかった質問をしてみた。
「んー…………………ダンナの定義によるかな。セックスは毎日のようにしているけれど…………ん、こんなもんね。じゃ、交代」

 
 純は麗香の膣から指を抜き去り、立ち上がらせて今度は自分が座る。

 
「ほら、わたしのも洗ってくれないと…………」
 惜しげもなく両脚を開き、どろっと精液が溢れる秘芯をさらけ出す純。
 麗香はシャワーをあてがいながら、おずおずと指をその膣内に挿入した。
「ンン…………そうそ、指、くりくりして、中の白いの掻きだして…………んっ」
 気持ちよさそうに上唇を舐めながら、純が指示を飛ばす。
「アンタも…………その、ペッサリーとか、つけてたの?」
「え、わたし? ううん、そんな必要ないもの。だって、もう妊娠しちゃってるから」
 しれっと言ってのける純。
に、妊娠って、それ、あ……………………アイツの?」
「それ以外にないでしょ。ここ3年ぐらい、わたしは一郎さんのチンポしか、ここに挿れてないんだもの」

 

 

 

 

 

 やがてバスルームから出た2人は、身体を拭き、髪を乾かした後、全裸のまま寝室へと向かった。

 

「あッ!」

 
 麗香は、寝室の中に立つ、一郎以外の2人を見て、目を見開いた。

「お、お前らっ………」

 
 トモヤが険しい目で麗香を睨みつけている。
 その背後では、やや怯えた表情で、カナが控えめに顔を覗かせていた。

 

「…………う」

 麗香は気まずそうに俯き、反射的に乳房を両腕で隠す。
「山泉くん、彼女、ちゃんと綺麗に洗った?」
 ベッド傍の椅子に腰掛けていた一郎が、煙草をふかしながら尋ねた。
「はい、もう、あの子達の精液が、一滴も残ってないぐらい入念に」
 純が、人差し指をたてて答える。

「結構。えー…………っと。じゃあまぁ、とりあえず田中麗香さん、あと山泉くんも、ベッドにでも座ったら?」
「あ、そうですね」

 
 同意し、純は麗香を促して、ベッドに並んで腰掛けた。

 麗香は胸を隠したまま、ちら、ちら、とトモヤ達の方を盗み見ている。
 トモヤ達は、座る気はないようだ。

 
「じゃあ、始めようか。田中麗香さん、もう分かっているとは思うけれど、念の為に説明すると、そこにいるトモヤと、後ろのカナくんは、君とあの山下拓郎くん、及び4人の愉快な仲間達に、倉庫へ連れ去られ、乱暴を働かれた。カナくんは処女を失い、トモヤはまぁ…………不本意な形で童貞を失ったのかな? まぁいいや、とにかく耐え難い苦痛と屈辱を味わった2人は、この僕に復讐の手伝いを依頼してきた」

 
 復讐、の言葉を聞き、麗香の肩がびくっと震えた。

 
「まぁ、僕としては、復讐なんて非生産的で馬鹿げたことには関わり合いになりたくなかったのだけれど、一応このトモヤは僕の弟だし、山泉くんの強力な援護射撃も加わり、しぶしぶ作業にとりかかった。復讐の対象は彼ら5人とプラス君、田中麗香さんなわけだが、僕はとりあえず君の方を最初のターゲットに定めた。あとは…………ご存じの通り」
 一郎が、手のひらを上にあげて締めくくる。

 
「ふ、復讐って、あ、あたしを、どうする気だよ?」

 
 麗香は語気を強めたつもりが、震えのせいで逆にうわずってしまっていた。 

「大丈夫、落ち着いて」
 純が、その肩に手を置いて囁く。
「どうする気、というのは、この後の予定のこと? うん、まぁ、一応もう復讐という意味では殆ど終わってしまっていてね…………僕としては、実際もうここで終わってもいいぐらいに思っているのだけれど、それじゃあ締まりが悪いので、最後に、君の中に、トモヤが射精してフィニッシュにしよう、と考えている」

 
「えええっ!」

 
 トモヤとカナが、ほぼ同時に叫んだ。
「ちょ、あ、兄貴! そんなの俺、聞いてないよ!」
「だ、駄目です! そ、ど、どうしてトモヤ君なんですかぁ!?」

 
「………………………………そんなに強力な反対が、君らから上がるとは予想外だった」

 
 やや鼻白んだ様子で、一郎はふっ、と白煙を吐き出す。
「ハンムラビ法典ではないけれど、復讐といえば、『目には目』じゃないの? トモヤ、お前はカナくんの処女を奪われ、彼女の膣内に精液を注がれた。だから、まぁ田中麗香さんは処女ではないが、その中にお前の精液を注いでやれば、それが復讐だろう」
「でも、そ、カナ以外の女と、だなんて、俺………」
 トモヤが俯いて言った。

 
「…………」

 
 カナは、その一郎の言葉を聞き、目を伏せて考え込んだ

 そして、しばしの沈黙の後、やがて決意したように目を上げる。

 
「──────はい、わ、分かりました。……………………トモヤくん。その女、犯して」

 
「ちょ! カナっ!
 驚いた顔で、トモヤがカナの肩を掴んだ。

「オマエまで、何言い出すんだよっ、そ、そんなの…………」

 そんな少年の顔を、カナはまっすぐに見て言った。
「トモヤくん。…………わたし、あの女の男達に、犯された。処女だったのに…………何度も何度も汚いおチンチン挿れられて、好きでもない男の精液、何度も何度も中に出されたのよ…………………はじめてだったのに…………トモヤくんに、それも、上げられなくなっちゃって……………………だから、トモヤくんので、か、仇をとって」
 涙目で訴えるカナに、トモヤは「うっ」と呻いたまま、何も言えなくなる。

 
「ほぉーら、トモヤくん、男でしょ! はやくおチンチン出しなさい!

 
 純の言葉で、トモヤはとうとう決意した。
 がちゃがちゃとベルトを外し、ズボンとパンツを下ろす。

 だらんと力無く垂れ下がったトモヤのペニス。

 カナはすぐ少年の足下に跪き、その先端をくわえた。

 
「あぅっ…………か、カナ…………っ」

 
 やがて、みるみる充血し、力強く漲っていくトモヤの肉棒。
 そのあいだに、純は項垂れた麗香に、そっと耳打ちする。
「まだ貴女の中、あれ、入ってるから大丈夫。…………悪い事したって、思ってるでしょ?」
「……………………ん」
 泣き出しそうな顔で、麗香が微かに頷く。
「じゃあ、受け止めてあげなさい」

 純が、彼女の唇に、軽くキスをした。

 
 ぽろり、と麗香の頬に、涙が伝う。
 

 

 
   

 

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